PET(ペット)検査でがん検診の仕組み


FDG-PETでがんを発見

がん検診・診断に使われるFDG-PETの原理

 がん検診・診断では、18F-FDG(フルオロデオキシグルコース)という検査薬が用いられます。 そのため「FDG-PET 検査」とも呼ばれ、がんのほか、狭心症など虚血性心疾患、てんかん、アルツハイマー型認知症などの診断にも用い られています。 このサイトでは、主にこのFDG-PET検査について述べていきます。

 18F-FDGは、細胞のエネルギー源であるブドウ糖(グルコース)に似た糖に、放射性物質である18F(放射性同位元素 フッ素-18)をつけたもので、 ブドウ糖と構造にほとんど違いはありません。

 体内にFDGを注射すると、細胞はそれらをブドウ糖と勘違いして一斉に取り込みます。 その後、本物のブドウ糖ならば、 細胞内で代謝されエネルギー源として消費されるのですが、FDGはニセモノなので代謝は途中でストップしてしまい細胞 内にたまります。 FDG-PET検査では、このFDGが身体のどこにどのくらい集積しているのかを見ます。

 FDGをがんの検診・診断の検査薬として使う理由は、がん細胞の性質と深く関係しています。 一般にがん細胞は、 正常な細胞に比べて増殖が盛んです。 そのため、正常な細胞に比べて3〜8倍ものエネルギー源(ブドウ糖)を必要と します。 検査薬を投与してしばらくすると、正常な細胞は満腹になり、取り込みをやめるのですが、大食らいのがん細胞 だけはFDGを食べ続けます。 その結果、正常細胞と、大食らいのがん細胞では細胞内に集積するFDGの量に差が 出てくるのです。

 FDGの量に差が出れば、そこから発せられる放射線量にも差が出ます。 それをPETスキャナで画像化すると、FDG が多く集積しているがんの部分は白黒画像では黒く、カラー画像では明るく表示されます。 しかも、がんの悪性度が高く なれば、それに比例してがん細胞の食欲も増し、FDGの集積度が多くなります。 そのため、PET検査では悪性度まで 判定することが可能なのです。

 ところで、その後放射性物質FDGがどうなるのかも、検査を受ける側にとっては気になるところです。 FDGは代謝され ないため、最終的には腎臓を経由して尿中に排泄されます。 また、もともとFDGから出る放射線は人体に害のない程度 の量ですが、その寿命も短く、約2時間で半分に、4時間後には4分の1、6時間後には8分の1と時間とともに減っていき、 1日でほぼ完全に体内から消失してしまいます。




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