FDG-PET(ペット)検査の弱点


PET検査・検診の弱点

PET検査といえども万能ではありません。
PET検査・検診の弱点としては、次の3点があげられています。

1.PETの画像だけでは病巣の正確な位置を特定しにくい
2.病巣を発見しにくい場所がある
3.がんの種類によっては発見しにくいものもある


 では、一つ一つ見ていきましょう。

PETの画像だけでは病巣の正確な位置を特定しにくい

 PETは細胞の活動度を画像化するものなので、CTやMRIの画像と違ってピントのあまい写真のような写りになります。  そのため異常が発見されても、正確な位置をPET画像だけで特定するのは困難です。 そこで、診断・治療を行う際は、 形を精密に映し出すCT、MRIが併用されています。

 最近では新しい機器として、CTと一体化させたPET-CTも登場しています。 従来の機器では、PET、CTのそれぞれ の弱点を補うために、2つの検査で撮影した画像を、コンピュータで重ね合わせて使用していました。 しかし、PET-CT では、これらの検査を同時に、そしてより短時間(従来の半分程度の約15分)で実施することができます。トップページ の画像を参照) こうしたメリットを踏まえて、PET-CTを導入する医療機関も少しずつ増えてきています。

 また、CTでは描出できないが、MRIでのみ描出できる病変もあり、形態画像と併用する場合、骨盤領域、軟部組織 病変の診断にはMRI-PETの合成画像が有効です。 したがって、PET検査を受ける医療機関選びには、複数の画像 をコンピュータで合成して正確な診断ができるかが重要なポイントになります。

病巣を発見しにくい場所がある

 体内には、がんでなくても検査薬FDGが集まりやすい場所があります。 ブドウ糖を大量に消費する脳や心臓、FDGの 体外への排出ルートとなっている腎臓や膀胱、他には胃などです。 FDGがたくさん集積するこれらの場所は、PET画像 では色濃く映し出されてしまい、その周辺にがんがあったとしても見つけ出すことが難しいのです。 さらに、炎症が起こっ ている場所(ピロリ菌感染による胃炎など)も細胞の活動性が高いため、FDGの取り込み量が多くなり、がんを判別しにくく なります。

 検査前の過ごし方が影響を与える場合もあります。 PET検査では、FDGを注射してから撮影までの間、1時間ほど 安静にしていなければなりません。 これは、FDGが全身に分布するのを待つためですが、この間に歩き回ったり、おしゃ べりをすると、足や顔の筋肉が活動のエネルギー源を求めてFDGをより多く取り込んでしまいます。 そうなると、FDGが 異常に集まっている場所と見分けがつかなくなってしまうのです。 検査薬の注射後は、できるだけ静かに過ごすことが 大切です。

がんの種類によっては発見しにくいものもある

 FDGの集まり具合をがん発見の基準としているため、FDGが集積しにくいがんを見つけるのは苦手です。 その一例と して、がん細胞が広い範囲にわたって存在し、一ヶ所に集中していない場合があげられます。 組織内にがん細胞が 高密度に詰まっていれば、組織全体のFDG取り込み量が多くなるため発見しやすいのですが、がん細胞が低密度だと FDGの全体的な取り込み量が減るため、見落としやすくなります。

 がん細胞の中には、正常な細胞と形や機能がとてもよく似ているものもあります。(高分化型がん) このようながんでは、 FDGの取り込み量も目だって多くはないので、PETでは検出しにくくなります。 高分化型の乳腺がん、肺腺がんなどが その一例です。

 また、転移してできたものではない、原発性の肝臓がんには、肝細胞にある酵素の影響でFDGが集まりにくいことが 知られています。 一方、転移性のがんではFDGをよく集積するので、PET検査は有効です。




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