FDG-PET(ペット)検査の利点


PET検査・検診の利点

PET検査・検診の利点としては、次の4点があげられています。

1.一度に全身を検査することができる
2.身体的苦痛、負担が少ない
3.ミリ単位の早期がんが見つかることもある
4.腫瘍が良性か悪性(がん)か、悪性ならばその悪性度を見分けられる


 では、一つ一つ見ていきましょう。

一度に全身を検査することができる

 PET検査では検査薬を注射し、薬が体内の隅々にまでいきわたるのを待って、PETスキャナで全身をすきまなく撮影 します。 つまり、一回の検査で全身がチェックできます。 一方、CT、MRI検査などでは、頭部、消化器など特定の場所 にターゲットを定めてその部分だけを撮影しますので、どこに病巣があるのか検討がついていない場合には、ターゲットを 設定しにくいという欠点があります。

 全身を検査できるという利点は、がんが周囲の臓器にまで広がったり転移したケースで、より効力を発揮します。 一般 的に、がんがどこに転移したかは予想しにくいため、CT、MRIなどでは見落としてしまうこともありますが、一度に全身を 検査できるPETならば、離れた場所にある臓器に転移していてもとらえられます。 そのためがんの治療においても、 その進行度(ステージ)を診断し、適切な治療計画をたてる目的でPETが利用されることもあります。 同様の理由で、 がんの再発を監視するうえでも有効です。

身体的苦痛、負担が少ない

 PET検査では、検査薬を注射した後、安静にして薬が行き渡るのを約1時間待ち、寝台に横たわってPETスキャナで 30分程度かけて全身を撮影します。 痛みを伴うのは最初の注射だけで、身体的苦痛、負担はほとんどありません。  しかも一度で全身を撮影できるので、何度も通院する手間や時間を省けるのも利点です。 なお、CT、MRI検査も、 寝台に横になって撮影するだけなので身体的苦痛は伴いません。

 放射線の被爆量については、PET検査一回あたり約2.2mSv(ミリシーベルト)とされており、これは、胃のX線検査 (約4mSv)の約半分程度となります。

ミリ単位の早期がんが見つかることもある

 多くのがんは、1cmの大きさになるまでに約10〜20年かかるといわれています。 しかし、1cm以上の大きさになると 、増殖のスピードが急激に上がるため、治癒の可能性を高めるには、がんを小さいうちに発見することが重要になります。

 PETは、細胞の活動レベルを指標に病巣を見分ける検査なので、形態から異常を発見するCTやMRIよりも小さな 病巣を発見しやすいのです。 従来の画像検査では、一般的に検出できるがんは1cm以上といわれていますが、PET の場合、条件さえそろえば5mm程度のがんでも発見できることがあります。 さらに全身を検査することが可能なので、 予想外の病巣を早期の段階で発見しやすいのが強みです。

腫瘍が良性か悪性(がん)か、悪性ならばその悪性度を見分けられる

 悪性の腫瘍であるがんでは、一般的に正常な細胞よりも増殖力が強く、より多くのブドウ糖を必要とします。 そのため、 検査薬の取り込み量から細胞の活動度を判別するPET検査では、腫瘍が悪性か良性かを見極めることができます。  また、がんの場合、悪性度が高いほどブドウ糖の取り込み量も増えるため、悪性度や再発・転移しやすいかどうかといった タイプもわかります。

 CTやMRIでは腫瘍が発見されたとしても、それががんなのか、どういったタイプなのかを画像だけで見分けることは むずかしいことが多く、そのために試験的な開腹や内視鏡検査をするなど、身体に負担を伴う検査をしなければならない こともあります。 PETでは、そうした負担の大きい検査をすることなく、腫瘍の性質やがんの悪性度を判定できるため、 欧米では、がんの診断で「PET ファースト」という考え方が主流になってきています。 試験的手術や内視鏡といった 侵襲的検査をする前に、まずPET検査を実施し、そこで異常が発見されて初めて侵襲的検査に進むという考え方です。

 PETは、がんの治療効果の判定にも用いられています。 化学療法や放射線療法などによってがん細胞がどの程度 死滅したかは、治療方針を決めるうえで重要な情報です。 しかしCTなどの検査では、たとえがん細胞が壊死していても 瘢痕として形態的には残っているため、治療効果の判断がつかない場合があるのです。 その点、PETならば細胞の 活動度がわかるため、がん細胞が死んでいるのかまだ生きているのか、いち早く把握することができるのです。




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